小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、花霧と命名。
自分が言った「自分が発した言葉は自分に還ってくる」を、実感しています。
「小説のことをいろいろ喋っているが、そのお前は小説が書けるのか」には、「この地上での人生と小説にどれほどの違いがあるのでしょうか」と答えました。信じている小説作法の一つに、「ライオンバスに乗車が許されるのは読者だけ」というのがあります。「主人公は絶対にライオンバスに乗ってはならない」ということで、主人公が一息ついてしまったら読者が読み進めるに際して大事な緊張感が途絶えるということです。
小説復興を目的に小説専門の出版社を立て(!)上げました。38年の出版社勤務時代に、流通、経理の経験は皆無です。古巣を含めて教えを請える仲間はいますが、取次を通さずに書店との直取引を教えてもらえる人はいません。なぜ直取引を選んだのかは何れ書くかもしれませんが、敷居が高い等の理由ではありません。出版社としての姿勢です。
やるべきことが際限なくあるように感じるなかで、どこどことの話しがまとまれば一息つけるかなと思ってはいても、それがまとまると一息つくなどではまったくなく、次の山に向かわなくてはなりません。その繰り返しです。
そんな中で、最も力になってくれているのが、「僕たちは我慢している」(5月13日発売)の主要登場人物の高校生4人です。聳える山に挑む彼らに、こんな大人(じいさん?)もいるんだと一目置かれなければならないと背中を押され続けています。
藤岡陽子さんと、小説に対する思いは見事に合致しています。
「人の生きる力になれる小説」
彼ら4人とその生みの親・藤岡さんに感謝を籠めて、担当編集者、版元の責任として購読を考えている読者に、その小説の凄みを自ら実証しています。
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