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藤岡陽子の、小説の大きな役割を担う書下ろし長編
「僕たちは我慢している」

小説復興の出版社・ COMPASS 出帆第一弾!
       5月13日発売!

「先生、勉強する意味ってなんですか」
中高一貫男子高校生が、超難関大学受験に挑む!

都内の中高一貫男子校、征和学院高校。御三家と言われる中でも筆頭に挙げられる。
小学一年の時に野球を始めた千原道人は中学も野球部に入り、高校三年の春まで
全うするつもりでいたが、中学三年の夏を最後に引退していた。
高校では受験に専念するつもりが中小企業を営む父の病気が再発し、
彼はその肝心な父親にも言わずにある人物に会いに行く……。
穂高英信は総合病院を経営する家に生まれ、四代目として期待されている。
高校でも野球を続けていたが、医学部受験は困難な成績であり、三代目の父から
部活をやめるように言われた。二つ下の成績優秀な弟が継げばいいと考えるが、
彼から医師にはなっても病院は継げないと明確な理由を告げられる……。
中森揮一は中学から野球を始め、高校では道人がいなくなった後エースになっている。
三年生ただひとり夏の大会まで続けたが、予選敗退後に引退。
周回遅れの受験勉強に全く身が入らない彼は、予備校の夏期講習で同じ学校で
中一から学年トップの「お不動様」こと香坂淳平が親に内緒で夏合宿の費用で
旅行に行くと聞いて、興味を引かれた……。
それぞれに容易ならざる事情を抱えながらも、
彼ら高校男子はどのようにして心を決めたのか……その軌跡と到達点を描く。

2025年5月13日発売予定・定価(本体1,800円+税)