小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、飛行機事故はなぜ続くのでしょうか。
「僕たちは我慢している」
このタイトルの感想をある女性に聞いたら、
「我慢していない人なんていませんよ」と、即答されました。
確かに新聞の一面から社会面までを見ても、ガザ、ウクライナ、能登半島、拉致問題、旧優生保護法、冤罪、パワハラ、セクハラ……と我慢が窺える人の数に限りはありません。
私たちも我慢している、僕たちはもっと我慢している……。
不条理と言ってしまえばそれまでですが、我慢ならないと言っているだけでは何事も変わりません。
我慢とは、ある目的のために意識を集中し続けることでもあるのかもしれません。
藤岡さんとは8作目の作品ですが、藤岡さんが最初から確とタイトルを提示されたのは初めてです。今日的で、パワーを感じました。藤岡さんのジャーナリスティックな嗅覚かもしれません。
作品の内容との違和感を持たれるかもしれませんが、お読みいただくと、ネガティブな言葉ではあってもある言葉と同義だとお分かりいただけます。その言葉は極めてポジティブで、それこそ藤岡作品の真骨頂です。今後類語辞典の「我慢」に追加されるかもしれません。
ちょっと早いですが、今年の流行語大賞の候補に挙げます。
「僕たちは我慢している」(5月13日発売予定)
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