「週刊COMPASS」第69号
小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、悪戯?のセンス悪くないと思います。
85歳の政治家が記者の質問に答えての、最後の「お前もその歳(が)来るんだよ」「ばかやろう」には笑ってしまいました。
「嫌でも歳はとってしまうんだよ、ちくしょう」という嘆きのように聞こえました。
以前にも書きましたが、『年齢(よわい)は財産』という書下ろしアンソロジーを作ったことがあります。映画の台詞「イタリアでは、歳をとることは財産が増えると言うのよ」から拝借したタイトルです。
先輩編集者の著書に、以下の記述があります。
「先日、ある文壇の会で親しい画家が、この頃の作家には歳をとるほどいやな顔になる人がいるねえ、昔の作家はみないい顔をしていたな、と言った時、私は正宗白鳥氏の顔を思い浮かべた。正宗氏はもともと美男ではなかったようだし、晩年は萎びて皺だらけだったが、何とも言えぬいい顔をしていた。本当のことだけを言って来た人はああいう顔になるのだろうか。」(『文藝編集者はかく考える』より)
「財産」が増えてほしいですし、作家じゃないですけどいやな顔にはなりたくないです。
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