小説復興・文藝復興を真剣に目指しています。
冷え切った身体を芯から温める。
と言えば、やはり温泉でしょうか。焚火や暖炉、薪ストーブを思い浮かべても、エアコンを思い浮かべる人はいないでしょう。
即効性はあっても空気を温めて身体の表面だけが暖かくなるのと、遠赤外線が人体細胞と共振して発熱すると言われる暖かさ。その差は、再び寒いところに出れば歴然です。
一方はスイッチひとつ。方や、すぐに温泉に浸かれる人など限られていますし、薪に火を点けるのは容易ではなく、温まるまでの時間は上述の如くです。
「直ぐに役に立つものは、直ぐに役に立たなくなる。」は、至言です。
新聞広告で、目次や小見出しのようなものをこれでもかと並べている書籍のジャンルがあります。
なるほどと思って購入する人は少なくないのでしょう。次から次へと新刊の大きな広告を出せるのですから。
でも、次から次へと買う人がいるというのはどういうことでしょう。それこそこれでもかと、効く本を探しているのでしょうか。
小説は役に立つも立たないも、そもそもそんなこと思ったこともない人のほうが多いでしょう。
でも優れた小説は、芯から心を温めます。その熱は微熱になっても、冷めることはありません。
コメントを残す