「週刊COMPASS」第47号

小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、収柿までもう少しでしょうか。

新聞、雑誌の見出しなどで最近よく目にする「どう思いますか、旅立ちのありかた」などの「旅立ち」。

違うと思っています。

こちらに来たのが旅であって、あちらへは帰るのだと思います。あちらが本拠地で、本体のもともとの居場所。

この本体と本拠地という言葉がしっくりきています。

本拠地ですから、そこでの本体の不便・不自由はないと思います。

地球と言う舞台に立つには肉体と言う貸衣裳が必要ですが、あちらではその必要がないのでその違いは大きいでしょう。

でも誰一人例外なく舞台に立ちたくて地上への旅を選んで、制約の多いステージ衣装をわざわざ借りたのです。忘れているだけで。

優れた小説に共通する読後感は、人間って、生きているっていいなあと生きる力が漲ってくることです。

本拠地にいたときの舞台に立ちたいと言う強い思いは、その感動に似ているような気がしてなりません。

優れた小説は、COMPASS羅針盤です。地上も宇宙も縦横無尽です。   

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