小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、中二のときです。
学校の教科が好きになるかは、先生との出会いが大きい。
日曜日にSAPIX主催の、藤岡陽子さんと広野雅明先生の対談があり、藤岡さんが話されたことです。
そうか、僕は先生との出会いに恵まれなかったのかと思いました。恩知らずでした。その翌々日に、中学二年時の担任だった大橋喜美雄先生がいらしたと思いました。英語の先生で、だから英語が好きになったという話ではありません。
大橋先生が、島崎藤村の『破戒』を、どのような状況だったかは覚えていませんが、薦められました。
本格的な小説との初めての出会いです。小説世界に浸り込みました。小説に魅了されました。
「小説を読む醍醐味は苦難の疑似体験」など、現在の小生が持つ小説観と見事に符合する作品です。不思議です。一人の同じ人間なんだから当たり前だと言われればそれまでですが、人間にはやはり持って生まれたものがあるのですね。大橋先生にそれを引き出していただいたのかもしれません。
藤岡さんの書下ろし長編小説『僕たちは我慢している』。主要登場人物の一人、中森揮一君。彼は、片時も「算聖」こと関孝和先生のことを忘れることなどないでしょう。強く印象に残る師弟関係です。
因みに、件の会場で創業以来初めて直販の機会をいただきました。本に羽が生えたのかと思いました。藤岡さん、ありがとうございました。
藤岡さんが『僕たちは我慢している』を語ります。
讀賣新聞文化面に取り上げていただきました。
佐藤亮子さんに推薦していただきました。

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