小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、これからしばらくは夜明け前のウォーキングになります。
自立。
1979年、英国RORC(ロイヤル・オーシャンん・レーシング・クラブ)主催のヨットレース、ファストネットレースでのことです。季節外れのゲール(台風)に見舞われ、303艇出場中218艇がリタイア、内24艇が船体放棄、5艇は行方不明、136人が救助、15人死亡。
レースは続行。85艇が完走。
主催者は今後の安全対策のために出場艇を対象にアンケートを取りました。そこに書かれていた文章です。
「ヨットレースにあっては、出場も、出場中止も、放棄も、すべて各艇の判断で決める以外に方法はない。失敗の責任を失敗者以外の者が負うと思うな」
救出の費用は数十億円に及び、議会における野党の質問に対した海上安全を所轄する貿易相 ジョン・ノットの答弁です。
「今回の悲劇から学ぶべき教訓は多々あるでしょう。しかし、人間が自然に挑戦するのをやめることはありません。何事が起ころうと、外洋レースは続けられるでありましょう」
新聞、デイリー・テレグラムです。
「事故の教訓は冷静に検討され、適切に生かさなければならない。ただし、それによってヨッティングから危険を排除することはできないし、またこの海洋国民が海への挑戦を否定するようなことになれば、それは悲しく、悪しきことである」
1925年の創設から百周年の今年も、レースは行われました。
藤岡陽子さんの書下ろし長編小説『僕たちは我慢している』。主要登場人物である高校生四人の一人、穂高英信君。彼は普通なら有り得ないと思われる行動に出ます。大きな代償を払わなければならないことは明らかでも、そのときの自分自身の正直な気持ちに従いました。後悔しないためになのでしょう。
高校生ながら彼も見事に自立しています。
藤岡さんの「SAPIX特別教育対談」、午後追加開催のお知らせです。
藤岡さんの講演会のお知らせです。
藤岡さんが『僕たちは我慢している』を語ります。
讀賣新聞文化面に取り上げていただきました。
佐藤亮子さんに推薦していただきました。

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