「週刊COMPASS」第64号

小説復興・文藝復興を真剣に目指して、祈りを込めて鐘を鳴らしました。

小説は先ずは読者にページを捲らせるおもしろさがなくてはなりません。

肝心要の小説の主題は、「どう生きるか」に尽きると思います。ただ、「どう生きるか」だけだと広野に置かれているようで、360度見渡せてもさてどちらに行こうかと途方に暮れるようで、筆は進まないでしょう。

最期はどうありたいのか。

最初に目的地を決めてから、そこへ至るルートを考えるのはどうでしょうか。

その「目的地」とは、最期の心のありようです。

「心のありよう」を「悔いがない」に、異を唱える人はいないと思います。

そうすると、主人公の真の「思い」とは何なのかに行き着きます。

「ルート」がジェットコースターに乗りっ放しのようであっても、それはそれで技巧的には感心しますが、その確かな「思い」がなければ、最後、読者の胸を打つことはできません。思わせぶりなだけのエンタメになってしまいます。

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