小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、五年後です。
ちょっと前の「天声人語」です。生後二日で亡くなった息子がいた女性は当時、もう忘れて次の子のことを考えたらと励ましてくれる周囲の人もいたが、「私が忘れたら、誰がこの子を覚えているの。絶対忘れない」と、その二年後、四年後に生まれた子どもたちに兄がいたことを話してきた、とありました。
「誰がこの子を覚えているの~」に、胸塞がる思いでした。
すぐには自分のことに思いが至りませんでしたが、僕にも生後五日で亡くなった四つ上の兄がいます。その兄・玄のことは子どもの頃に母に聞かされ、その事実を忘れたことなどありません。
両親にとっては辛かっただろうと十分に想像できましたが、決して過去形では済まない具体的な思いには想像が及んでいなかったことが分かりました。「~絶対忘れない」。
現在94歳の母は、毎月5日の月命日には仏壇にお供えをしています。
藤岡陽子さんの書下ろし長編小説『僕たちは我慢している』に登場する「お不動様」こと香坂淳平君。彼は七歳のときに父親を亡くしました。
高校生にして無償の愛を感じさせるほどの彼の人間性は、幼い頃に深い悲しみを知ったことと無縁であるはずがありません。
藤岡さんが『僕たちは我慢している』を語ります。
讀賣新聞文化面に取り上げていただきました。
佐藤亮子さんに推薦していただきました。

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