小説復興・文藝復興を真剣に目指していますが、桜の紅葉よりもこちらに惹かれました。
「ライス大盛りじゃなくて、大丈夫ですか」
笑ってしまいました。音羽に勤めていたときのファミレスでのランチです。男女四人それぞれがオーダーしたときに、そのうちの一人がウエイトレスに確認された言葉です。
笑いながら「なんでこの人だけにそう言ったんですか」と訊いたら、
「働き盛りの男性にはお訊きすることにしてるんです」と言われてしまいました。
その男性とは、僕の七つ年上で五十代半ばでした。
店舗で支払いをするときに、「ポイントカード作らなくて大丈夫ですか」と言われたことがあります。カミさんに相談したほうがいいかなと思いましたが、「大丈夫です」と胸を叩きはしなかったですが答えました。
今やスーパーのレジでの「袋は大丈夫ですか」は、定番でしょうか。
藤岡陽子さんの書下ろし長編小説『僕たちは我慢している』(COMPASS)の主要登場人物の一人、穂高英信。彼は、母親が彼の父方の祖母に、「英信は心も体も頑丈です」と言っている高校生です。
作品の中に、その彼が言う「大丈夫」が出てきます。
11月の、夜遅い横須賀線逗子駅、上り線ホーム。
彼が、二つ下の弟・真宙(まひろ)に二度放った「大丈夫だ」。
原稿で読んだときに衝撃が走り、胸が熱くなりました。名場面の一つです。
英信は、悩み、諦めかけていた進路を、ほとんど瞬時に選択したのです。真宙にあることを打ち明けられて。
さすが母親は我が子をよく分かっています。英信はやはり心も体も頑丈です。彼が本当の大丈夫です。
藤岡さん、勉強する意味ってなんですか。
https://www.asahi.com/thinkcampus/article-121237
藤岡さんが『僕たちは我慢している』を語ります。
讀賣新聞文化面に取り上げていただきました。
佐藤亮子さんに推薦していただきました。

コメントを残す